膵臓がん治療の未来像:腸内細菌叢の重要性とは?

プレシジョンクリニックグループに通院中の膵臓がん患者様は、化学療法を受けられておられる方も多いと思います。
化学療法は、効き具合が人によって違おり、実際の効果を治療前に予測するのは困難です。
化学療法への効果を事前に予測できたり、効果を高める薬があると、どんなに素晴らしいことでしょう。
治療効果の差は、患者様の癌細胞の遺伝子変異の差によるのではないかと考えられがちです。
今回ご紹介の論文では、治療への効果の差が、実は腸内細菌叢に依っており、
これが作り出す化学物質(indole-3-acetic acid (3-IAA))によることが明らかになりました。
3-IAAを薬として使い、多くの患者様で化学療法の治療効果を高めることが可能になるかもしれません。
すでに、当クリニックグループでは、腸内細菌叢に注目した治療も提案させていただいております。
化学療法だけでなく、免疫療法でも、腸内細菌叢が大事な働きをしていることが明らかになっています。

(以下より引用)

2月25日 ガンの化学療法効果を高める細菌叢因子(2月22日 Nature オンライン掲載論文)

プレシジョンクリニック名古屋院長
岡崎監修